今年7月、西日本豪雨災害において広島県や岡山県、愛媛県などで、非常に大きな被害に見舞われ、多くの方々の命が奪われてしまい、住宅や道路などが倒壊し流され、避難所生活を強いられている方々もたくさんいらっしゃいます。想定外の自然災害の前では人間の力がいかに微力かを実感させられました。

 

また、多くの企業でもさまざまな影響が出ているのは論を待ちません。災害発生時には必ずといっていいほどBCP(事業継続計画)の注意喚起がされますが、中小企業においてはBCPの実施状況が不完全な状態のところも多いのが実情です。BCPの意識が高まっている今こそ、策定に取り組む契機として少しずつでも着実に実施にむけて進めていく必要があります。

 

ある新聞社が7月中旬、西日本に拠点を持つ40数社に今回の災害を踏まえ、BCP策定の有無や、災害時にBCPは機能したかといった緊急ヒアリングを行いました。それによると、大手企業20社は全社がBCPを策定済みで、かつ多くの企業がそれに準じた行動を進めていることがわかりました。一方、中堅・中小企業では22社のうち半分超の12社がBCPを策定していませんでした。理由としては、「策定ノウハウがなく、運用するのが難しい」「時間や人材が足りない」といったことが挙げられました。

 

被災地域の中小企業では、「災害に対する備えの意識が低かった」「災害は他人事ではないと思い知った」とする声もあることから、災害に対する認識の低さが浮き彫りになりました。災害対策には常に当事者意識を持ち、行動することが必要です。

 

近年、大規模な自然災害が国内各地で多発している状況から、まず事業活動を行う土地の特性をみきわめ、各自治体のハザードマップなどを精査したうえで、地震、津波、水害といった複合災害を視野に入れたBCPを策定することが急務であり、企業もそれに沿ってBCP活動ができるようになることが望ましい形ではないでしょうか。