地震・台風などの災害が発生した場合に備え、勤務先がどのような災害対策を講じているか、従業員にとって重要なテーマです。また、総務部等の災害対策担当者は、全社員の生命や安全を一任された責任ある立場ともいえます。

ある調査によれば、勤務先の企業・団体で行われている震災対策の現状を、社員の6割が「不十分」と評価しています。その理由は、対策を実施していない、分からない・知らされていないといったもので、なかでも最も回答が多かったのは、災害で出社困難な場合の対応ルールの周知についてです。そこで、災害時の出社についての改善策をご紹介します。

 

  1. 災害時の対応ルールが作られていない場合

巨大地震など想定外の事態が発生した場合、社員が求めるのは、次の出社が可能かどうかの明確な判断基準です。

・安全に出社可能な交通手段、徒歩経路がある

・職務可能な健康状態である

・家族の安全等に懸念がない

  • 改善策:各企業総務部で、きめ細かな基準を策定する必要があります。

 

  1. 対応ルールはあるが、社員への周知が徹底していない場合
  • 改善策:作成した対応ルールを会社への連絡方法の記載とともに、

・行動マニュアルと一体化して配布

・独立した携帯カードとして常時所持(または自宅に保管)

させることによって、周知および社員の不安の払拭につながります。

 

  1. 災害時の行動マニュアルの整備

・行動マニュアルの内容が理解しきれていない

  • 改善策:マニュアル作成にあたり、社員が容易にその骨子を理解できるよう工夫することが重要です。

 

・携帯しづらく、普段手にとる機会がない

  • 改善策:マニュアルは使いやすい形式を選び、企業の行動全般を記述したもの以外に、

・危機管理キーパーソン用マニュアル

・一般社員用マニュアル(就業時間外についての規定も含めた24 時間の行動指針)

・ポケットマニュアル(初動期に実施すべき項目を抜粋。カード型など携帯可能なもの)

など、紙ベースのマニュアルで各自が保持することが必要です。

 

防災担当者は、自社の災害対策を見直すと同時に、社員の目線でマニュアル等作成にあたり、全体に周知・徹底を目指しましょう。