災害救助にも法律があるってご存知でしたか?

 

災害救助法とは、災害が発生した際、国が地方自治体や日本赤十字社などの団体、および国民の協力のもと、被災者の救助や生活の救済を目的とした法律です。

 

■法律制定の背景

 

災害が発生すると、被災した自治体は被災者救済のために多額の費用を費やすことになります。自治体によっては資金が潤沢なところと、そうではないところがあります。しかし、被災した場合、自治体にお金がないからといって被災者救済ができない、では困ります。

 

そのような問題を解決すべく制定されました。法律で定められた基準を満たした場合に、災害により発生した被災者救済資金を国が一部負担するという取り決めがなされています。

 

○災害救助法には適応基準がある

 

災害救助法による救助は、市町村の人口に応じた一定数以上の住居の滅失が認められた場合に適応になります。例えば人口5000人未満の自治体では、30世帯以上の住居の全壊が認められれば、災害救助法の適応になります。

 

災害救助法における救助の種類や方法

 

災害救助法では、以下のように適応となる救助の種類があります。

 

○救助の種類

 

・避難所・仮設住宅の設置

・炊き出しなどによる食料や飲料水の支給

・衣服や寝具その他生活必需品の支給

・医療・助産

・被災者の救出

・住宅の応急処理

・仕事に必要な資金・資料・器具などの支給または貸与

・学用品の支給

・埋葬

・遺体の捜索、処理

・土石などの障害物の除去

・その他政令で定める内容

 

○救助の方法

 

方法としては基本的に現物支給で行われます。

 

■災害救助法の課題

 

災害救助法で定められた救助主体は都道府県であり、救助も基本的には都道府県からの要請があってからとなります。2011年(平成23年)に発生した東日本大震災では、被災地支援の主体が市町村であったため、都道府県の要請が発令されるまで市町村が動けず、大切な時間が浪費されてしまった、ということがあったそうです。

 

また、豪雨被害では、局地的に甚大な被害があったにも関わらず、災害救助法の基準を満たさないという理由で救助を受けられなかったということもあったそうです。この事態を踏まえ、法律改正への動きが高まってきています。

 

法律そのものは半世紀以上前の災害をベースに定められていますので、現代に適応しないという点も問題として挙がっています。今後30年以内に発生するとされている南海トラフ地震対策のためにも、法律の見直しを積極的に行っていく必要があります。

 

■まとめ

 

災害救助法に基づき、物資支援や仮設住宅の設置が行われています。しかし、法律には時代にあった見直しが必要です。災害はある程度予測できても、実際にはどの程度の被害が生ずるのか、まだ分かりません。

 

国民が法律への正しい理解と知識を持ち、日頃どのように備えるべきかを考える機会を得ることが、減災につながるのではないか、と考えます。