もし通勤時間帯に災害が生じた際、出社判断は誰がどのタイミングで行うべきか、基本的に勤務中の被災を想定している従来のBCPに記載がない場合もあります。某大地震において「一応出社」指示を出した企業が多く、交通機関の麻痺に伴い深夜まで帰宅困難者を生む結果になりました。出社を命じる判断基準としては、次のような要素を検討しましょう。

 

  • 社員に出社を命じる判断基準
  1. その日のうちに社員を出社させて対応させるべき業務があるのか
  2. 取引先などと交渉し、翌日以降に納期等を延期できる余地はないか
  3. 交通機関の麻痺により、出社した社員が帰宅困難者になるおそれはないか
  4. 対策本部要員の人数や役割分担に無駄・無理はないか

 

以上の基準を決めるにあたり、企業の中で優先的に復旧するべき業務の精査、非常時の対応について取引先との交渉などをあらかじめ済ませておくことで、従業員を自宅待機させる決断もしやすくなるとされます。作成した基準を、社員に周知させておくことも必要となります。ただし、ルールが複雑すぎると社員も覚えられず、結局、余計な混乱を招く恐れがあるのでシンプルにするのがよいでしょう。

 

事前に、出社/帰宅の基準を決めておいたとしても、イレギュラーな事態は発生します。その際は、どう行動すべきか従業員に具体的な指示を出す必要があります。災害時の連絡手段として、電話やメールでのやりとりは確実ではありません。安否確認サービスで、事前にメールの内容や宛先を用意し、災害時に一斉送信するシステムの方が効率的といえるでしょう。

 

  • 安否確認システムのメリット
  1. 自動送信機能がある為、夜間や休日の災害にも対応でき、防災担当者の負担が大幅に軽減される。
  2. メールに設問フォームを付けることができ、回答があると自動的に集計が行われる。

 

以上のメリットを加味し、安否確認システムの導入を積極的に検討したいものです。企業は、平時から、出社と帰宅の明確な判断基準を従業員に周知させるとともに、災害時には安否確認システムなど確実な手段で、従業員と連絡をとりあえる体制を整えておく責任があることを再認識しましょう。